
ゲームの音楽をピアノで弾くというのは、やってみると分かるのだけどなかなか難しいというか、単に弾くだけというわけでは全くないのだ。まず言うまでもない大前提として、人間がピアノで演奏できるように書かれているとは限らない(そうでないことの方が圧倒的に多い)。3パート以上あったり、指が届かない和音を弾いていたりと、上手い下手の前に物理的に不可能という事はシンプルに聴こえるゲーム音楽でも良くある。公式のピアノ楽譜などほとんど無いので、自分で採譜するなりmidiから起こすなりネットで探すなりする必要がある。今回はネットで拾ってきたが、ネットに落ちているモノは精度が低いこともあって、今回は有名曲なので探すこと自体には苦労しなかったけど2,3つ見てみてどれもイマイチな感じだった。と言ってもゼロから自分で書くのは面倒なので、その中でも一番マシなやつを(タダでもらっといてこの言い草)印刷してそれをベースに調整をしている。採譜した人が、ひとりでピアノで演奏する用に音を取捨選択しているのだけど、「なぜあの音を捨ててるのか・・・」といった感じで俺の感性とは合わない部分はたくさんあって、運指が可能なのかなど難易度との兼ね合いを見つつ音を足したりする。あと単純に耳コピのミスとか、他にも例えばCM7をCMに書いていて「音が言い足りてない」ようなところなど色々あり、そういうのを俺なりに解釈したものに寄せていく作業があり、その上での演奏があるという二段階の構成。なので、同じ曲を演奏しているとしてもプレイヤーによって全く内容が違うのだ。ゲーム音楽をピアノで弾くというのは、クラシックの練習曲を弾くのとは全く違う音楽へのアプローチがあり、またこれは確かな表現活動なのだ。